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修了生の旅路

エリートコーチを目指す本プログラム2年間の旅路を
修了生のみなさんに振り返っていただくと共に
​これからの「未来」について思いを綴っていただきました

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武友 綾巳 | トライアスロン | 女性エリートコーチ育成プログラム

TRASOL

​福岡県トライアスロン連合

武友 綾巳
AYAMI TAKETOMO

専門競技:トライアスロン

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乾いた未舗装の道路

エリートコーチへのプロローグ

私にとって女性エリートコーチ育成プログラムで学んだ2年間は、コーチ人生のプロローグとなっています。

2年半前、東京オリンピック代表が叶わず現役を引退して次世代育成の活動を始めた私は、“そもそもコーチングとは何なのか?”という疑問を常に抱えていました。コーチを信じられなくなってチームを離れ、セルフコーチングで競技活動してきていたこともあり、チャンスを失う=失敗することをとても嫌っていました。自身の選手としての成功体験を信じており、反対意見を受け入れることが苦手で、偏った指導をしてしまっていたと思います。

もっと自信を持って子供たちの成長をサポートできるコーチになりたい、もし叶うなら、これからオリンピックを目指す次世代有望選手もサポートできるような力を身に着けたいと思い、このプログラムに応募しました。

プログラムを受講し始めた当初、定期的な研修会の学びに思考がついていかず、常にパニック状態だったことを覚えています。ファシリテーションやプレゼンテーションのやり方がまったくわからず、こんな調子で2年間やっていけるのか・・・と不安にもなりました。

しかし、プログラムスタッフ&参加コーチの皆さんとの研修会には、失敗しても大丈夫だ!と安心してチャレンジできる空気感がありました。毎回の研修会で行われるケースクリニック・プロフェッショナルディスカッションでは、自分では考えつかないようなアイディアをいただくことが多く、多角的な視点を得ることができました。

この頃から拠点以外の様々な現場に携わるようになり、直接的な指導とは関係ない事柄、主に人間関係での課題が度々出てきました。コーチの職務は選手への指導だけではない、ということに気づかされます。何をどのように解決していくのかわからなくなった時に“課題の本質”を捉えることで筋道を立てて打開案を考えることができるようになっていきました。バイアスを取り払って物事を見直すことも心がけるようにもなりました。

そして、考えついた打開策を実行に移す時には、キャリアメンターの安藤先生とのメンタリングでの学びが活かされました。事前に相談する相手や内容を精査すること、行動を起こすタイミングを工夫することで、人の心が動き、実際に行動を変えてくれるようになりました。WhatやHowから入るのではなく、Whyを示すことから始める重要性に気づきました。

このような学びと実践を繰り返していき、選手との対話の引き出しが増え、拠点・福岡のジュニア選手達が着実に記録を伸ばすようになりました。低年齢の選手とも対話を重ね、選手本人の個性を尊重する姿勢を見せることで、厳しいメニューにも自らチャレンジするように変わっていきました。

また、コーチがいない九州内のトップ選手達とも対話を重ね、コロナ対策等の様々な課題をひとつずつクリアにしていき、海外レース転戦を実現させることが出来ました。NFがKPIに掲げている、選手個人のワールドランキングアップにも貢献することが出来ました。選手達が目標を達成するまでの過程において、私自身の中では何が成功要因だったか、コーチングメンターの黒岩先生とのメンタリングで言語化することが出来ました。成功要因や改善に向けて変化できることを自分の言葉にすることで、どんな選手にも対応できる引き出しが増えていきました。

プログラムと現場指導を通じて私の中の“理想のコーチ像”が少しずつ言語化されていき、言語化することで行動に落とし込めるようになり、実際に行動していくことで少しずつ周りの環境が変わっていきました。

2020年7月時点では一クラブチームのコーチであった私が、2021年4月よりリージョナルリーダー(地域の強化を担当するリーダー)として活動し、さらに2022年1月にはHPT次世代育成スタッフに任命いただきました。

プログラムを卒業するタイミングでエリートコーチとしての本格的な活動がスタートすることになり、2年間の学びを現場で実践していくことになります。これからの任務は、2028ロサンゼルスオリンピック出場を目指す次世代選手を、実現に向けて一歩一歩確実に進むように導いていくことです。

HPT次世代育成スタッフの仕事は年間4回の次世代タレント選抜合宿を開催、KPIはターゲット選手を世界ランキング300位以内に引き上げることです。ターゲット選手になったタイミングから1年半~2年の間にKPI達成させる強化プランを考えています。

合宿では海外転戦の組み方をレクチャーしながら、1人1人の選手との対話を重要視していきます。 “自分の考えを自分の言葉にして伝える練習をして、競技力向上に適した環境を自ら整える”ことを身に着けてもらいたいです。

プログラムで経験したことを思い返しながら、円滑に進めるためのフレーム作り、年間スケジュールを計画している途中です。

次世代選手と共に私自身も成長を止めないように、常に“今の自分よりも一歩前進すること”を大切にして、2028ロサンゼルスオリンピックで入賞・メダル獲得を実現させます。

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