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第5回研修会を開催しました

 本学が昨年度よりスポーツ庁から受託した、「女性アスリートの育成・支援プロジェクト『女性エリートコーチ育成プログラム』」は2年目を迎えました。

そして、2年目初となる研修会(通算5回目)が、2021年7月5日(月)〜7月9日(金)に行われました。

全8回の研修も半分が終了し、内容も高度になりつつあります。それでは、研修会の内容を簡単に振り返ってみましょう。



 第5回研修会は、以下のゴールを目指して実施しました。


  • 自身が抱える課題(提供した話題)の解決に向けた次の一歩が決まっている

  • コンピテンシーリストの内容から対象コーチ全体に共通する課題をリストアップできており、行動として評価できる形で整理できている

  • スキルアップするテーマが明確になり、改善に向けたワークショップ内容を企画できている

  • ワークショップ運営を通じて、自身のプレゼンテーションスキルとファシリテーションスキルの課題が明確化し、改善に向けた次の一歩が決まっている

  • 自身が指導で活用できそうなスポーツ医・科学的アプローチを一つは見つけられている

  • 新たにコーチングで取り入れるスポーツ医・科学的アプローチに対して、活用に向けた次の一歩が決まっている

  • 強化戦略のプレゼンを通じて、自身のプレゼンテーションスキルの課題が明らかになり、改善に向けた次の一歩が決まっている

  • エリートレベルのコーチが直面しうるストレス要素や具体的な対処方法が整理できている

  • エリートコーチを目指す上で、自身のレジリエンスを向上させる重要性を認識し、自身の課題について理解している

  • 自身のレジリエンスを向上させるための次の一歩が決まっている

  • ストレスマネジメントの考え方や方法を一つ理解している



【スケジュールとテーマ】

1日目:OJT実践報告

2日目:成長課題を抽出しよう①(ワークショップ企画)

3日目:成長課題を抽出しよう②(ワークショップ実施)

4日目:スポーツ医・科学を活用しよう

5日目:レジリエンスを育てよう



● 1日目 OJT実践報告

今年度初となる研修ということで、冒頭に本プログラムディプロマポリシーで設定する、エリートコーチに求められる”コンピテンシー”の内容を再度確認しました。そして、本プログラムを通じて“スタンダード”もしくは“アドバンス”レベルから、“エリート”そして“イノベーター”レベルへと引き上げていく意識づけを行いました。


 昨年度同様、各対象コーチには研修での到達目標を達成していくために研修中に個人が心がける目標(パーソナルゴール)の設定をしてもらい、学びの意識を強く持ちながら研修に臨みます。

次に、前回の報告から約3か月にわたって実践したOJT実践内容の報告をケースクリニック形式で行いました。対象コーチは2つのグループに分かれ、1 人ずつ OJT 実践で直面している課題を提供し、グループメンバーとのディスカッションを通じて解決策を模索することができました。



● 2日目 成長課題を抽出しよう①(ワークショップ企画)

 効果的にコンピテンシーのレベルアップを図るため、コンピテンシーリストの中から成長課題を抽出する作業をグループワークを通じて実施。そして、抽出した課題に関するワークショップを“店”と称し、対象コーチら自身が“店員”と“お客”になり、課題解決のためのセッション(店の商品・サービス)を組み立て、明日の“お店開き”に向けたグループワークを行いました。



● 3日目 成長課題を抽出しよう②(ワークショップ実施)

 前日のグループワークで作成したワークショップ内容を実施(お店開き)しました。実施前には、アウトカムとファシリテーションスキル・プレゼンテーションスキルに関するそれぞれのパーソナルゴールを宣言してもらいます。実施後には振り返りシートを用いて、良かった点・改善できる点について店側及び客側の視点から議論しました。


● 4日目 スポーツ医・科学を活用しよう

 テニスクラブのコーチの立場となったシナリオを設定し、対象コーチらはスポーツ医・科学など根拠に基づいた強化戦略プランを以下の手順で作成しました。


1. シナリオに隠されていた課題を挙げる 

2.  その課題はなぜ「課題」なのか、理論的根拠を挙げて説明する

3.  課題解決に向けたアプローチ方法の共有


また、作成した強化戦略プランを5分間でプレゼンテーションします。最後に、プレゼンテーション内容について振り返り、効果的なプレゼンテーション方法やスキルについて議論しました。

プレゼンテーションで使用されたスライド①

プレゼンテーションで使用されたスライド②

● 5日目 レジリエンスを育てよう

 ”レジリエンス”の定義について確認した後、これまでコーチとして直面したストレス、エリートコーチが直面しうるストレスについてブレインストーミングをグループで実施。また、それらを感情ごとにカテゴライズしました。次に、ストレス要素に対処するための具体的な方法を実践例をもとに共有し、感情ごとに対処方法を整理します。最後に、各自レジリエンスを向上させるためのアクションプランを作成しました。



〜研修を終えて〜

 本プログラムには、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会でコーチングや、サポートスタッフ、解説者として従事する方もいます。忙しい合間を縫って、何とか時間を創出し研修会に参加してくれました。次回の研修は9月を予定しています。彼女たちの経験を、研修会中に共有してもらうのが楽しみですね!

研修会集合写真


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