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修了生の旅路

エリートコーチを目指す本プログラム2年間の旅路を
修了生のみなさんに振り返っていただくと共に
​これからの「未来」について思いを綴っていただきました

コンパス
奈良 梨央 | 水泳 | 女性エリートコーチ育成プログラム
水泳 | 女性エリートコーチ育成プログラム

新潟医療福祉大学

奈良 梨央
RIO NARA

専門競技:水泳

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乾いた未舗装の道路

視野だけでなく視座が高まったプログラム

過去(プログラム参加前)

  • プログラムに応募しようと思った理由

このプログラムに参加しようと思ったきっかけは、推薦母体から推薦を頂き、このプログラムの存在を知ったこと、同時に自分自身がコーチとして成長するための勉強がしたいという大きく2つのきっかけがあった。そして、これまでに、私自身ができるコーチングは何だろうとずっと模索している中だったため、このようなプログラムに参加することで、私はどのようなコーチを目指したいのか、私はどのようなコーチングをしたいのか明確にできるかもしれないと考え、応募することにした。

しかし、実際に応募するにあたって、申請書を書き進めると自分の強みが何か思い当たらない、コーチとしてのオリジナリティが思いつかない壁にぶつかり、申請書を書きながら自信を失っている自分がいた。このままでは、いけないと感じ、多くの人へ相談しながら、この申請書がきっと自分の思い描くコーチング像を明確するために必要な作業だと考えることができ、プラスに捉えることが出来た。今思えば、この作業自体が、自分を見つめ直す大きなきっかけだったと感じている。

  • プログラム開始前の自身のコーチとしての評価、課題

 プログラム開始前の私は、コーチという印象よりもアシスタントコーチの役割の方が強かったように感じている。なぜならば、監督の指示をもらい、監督が現場運営をしやすいようにマネジメントをして、サポートをしていることの方が多く、現場判断を私自身で行っていなかったように考えているからだ。また、私の性格上、全てを把握してマネジメントをしたいという欲が強く、選手やマネージャーへの問題解決に関するヒントを与えすぎることにより、自己解決能力を養う機会を奪ってしまっていたと思う。よって、コーチとしてまだまだ未熟であり、一人前のコーチになるためには、必要な能力が欠けていたことが課題だったと感じている。

現在(プログラム開始~現在)

  • 2年間で取り組んできた課題と具体的なチャレンジ

  • 実感している自身の変化、実感する成長や成果

【プログラム】

 このプログラムでは、様々なヒントがたくさん転がっていた。参加当初は、もっと知識を与えてほしいなと感じる部分があった。しかし、人から与えられるものではなく、自分から学びに行き、さらには自分たちで考え、アイディアを出していく必要があるのだと感じることが出来た。よって、プログラムに参加するときは、自分の意見を伝えるだけでなく、相手が何を考えているのか、競泳ではない他の種目では、何が起きているのかを引き出そうと思いながら参加することが出来た。

 最初は、プログラムに参加しても様子を見てしまいがちだったが、ファシリテーターを率先して取り組み、意見を引き出すための声掛けが出来るように努めた。そのためには、名前を憶えたり、前回の研修で何を話していたかなど、参加する前に確認作業をし、参加をした。

 こういった取り組みをすることが、自然と現場でも生きているような気がした。プログラム内にあった「共感」が一番、私には響くプログラムとなった。それらを学び感じたことで、選手が何を考えているのか、なぜそう考えるのかなどのバックグラウンドを知るようにしようと考えるようになれた。そして、意見を引き出すために待つ時間を設けたりすることが出来るようになったと思う。

 

 

【メンター】

 コーチングメンターおよびキャリアメンターとのやり取りでは、私の中では頼り方を大きく変えながら行ってきた。コーチングメンターの岩﨑さんとは、メンタリングの際、現場で起きた課題を一緒に整理していただき、次のメンタリングまでの間に、どのように変化があったかなどを主に話し合うことが出来ていた。そのため、私の中では、次に向けて現場では何を取り組むべきかなどを明確にして取り組むことが出来た。キャリアメンターの西部さんとは、自身がコーチとしての強みや長所をスポーツという概念から離れて一緒に考えることが出来た。強み(例えば、常に高い視座で物事を考え、広い視野で目配りや気配りができること)だけでなく、成長できた点(例えば、自身の魅力や強みをより客観的に認識、言語化できるようになったこと)や今後の課題(例えば、レバレッジポイントとして、マネジメントに迷い悩んだとき、視点の転換を意識すること)も整理することができた。

 

【OJT】

 OJTは、コロナの影響を受け、なかなか他チームの見学をすることが厳しかった。しかし、チーム内で代表選手を輩出していることから行けた所属合宿や数少ないナショナル合宿に参加することができ、指導言語や指導方法を学ぶことができ、自身のコーチングに活かすことが出来た。可能であれば、他種目のチーム練習も行きたかったが、仕方がない点だと考えている。

 また、今までは頭の中で考え、思い立ったこと、感じたことをメモすることが多かったが、資料に残すというアドバイスをもとに、所属チームの選手に関するカルテを作成し始めた。これらのカルテは、選手の安全管理を行うためのもので、身体症状や心理的症状に何かあった際に残すカルテとして活用を始めている。すでにコーチングスタッフで活用しており、今までにない新たな取り組みができている。今はマイナスな情報を残すことが多いので、プラスな情報を残すカルテもきちんと使えるように整備したい。

 

  • 自身の成長から感じる周りの変化(組織、選手など)

 周りの変化は正直、分からない部分が大きいが、全体の仕事を任せてもらえることが増えたように感じている。また、選手との接し方が前よりも、もっとコーチらしくなったのではないかと考えている。これまでは、自分が選手だった時、こういう風に声をかけてほしかったなと考えることが多かったが、今は、その選手が欲しい言葉は何か、その選手に必要な声掛け何かを今まで以上に考えるようになったと思う。

 プログラムに参加する前よりも、年を重ねたということもあるが、選手やマネージャーからの信頼は大きくなったように感じ、特にその瞬間として感じるのは、奈良先生と話すと安心して涙が出るという話をしてくれた選手が複数名、ここ1-2年でいたことだ。自分でも驚く反応だったが、この選手やマネージャーのために、引き続き、彼らと一緒に頑張りたいという気持ちが強くなった。

未来(プログラム後)

  • これからのキャリアビジョン

 私のビジョンは「新潟医療福祉大学という地方大学から代表を輩出し続けること」「学生教育に力を入れ、この大学に来てよかったと思って卒業してもらうこと」が大きな目標である。そして、私自身、コーチとしては、「世界へ通用する女性コーチになりたい」と考えている。そのためには、応募当初からずっと伝えている「共助コーチング」を大切にしたい。

まず私は、今、勤めている大学の卒業生でもあるため、卒業生としての愛着が強く、仕事への充実感や誇りをもって働いている。よって、新潟医療福祉大学のためにこれからも頑張りたい気持ちは、誰よりも強いと感じている。そのためには、以下のことを常に頭に入れておきたい。

  1. 教育者として授業環境を整えること

  2. 良い影響力を与える指導者になること

  3. ロールモデルになること

  4. 現場で感じた疑問を研究し、学び続けること

 

特に3に関しては、コーチとして大きく貢献できると考えている。社会に通用する学生教育をし、この大学に入学して良かった、この水泳部で活動が出来て良かったと思って卒業をしてほしい。全員が全員、代表になれることはないので、小さなことでも良いので、大学生活の間に成功体験をさせてあげたい。

現場では男女別なく、競技スポーツに関わる全ての人が能力を発揮できるような共助を実現でき、目標に向かって、役割を尊重することが出来る共助コーチングを目指したい。そして、競技力向上だけでなく、選手やマネージャーが人としても成長できるようサポートをしたい。そのためには、共感力を大切にし、彼らの変化を見逃さないこと、良くないと思ったことはきちんと話し合うようにしていきたい。

教員として学生教育をしながら、コーチとして選手育成に力を入れ、いつか競泳界の女性コーチとして、活躍できるようになりたい。それが、競泳界にとどまらず、スポーツ界に広められるようにしたい。