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インタビュアー:沼部 早紀子

Q. 競技の魅力を教えてください

スキークロスという競技は、フリースタイル・スキー競技の一つで"雪上のモトクロス"とも言われています。4人同時スタートで、バンクやジャンプなど障害物をクリアし、「最初にゴールした人が勝ち」と言う勝敗がシンプルで分かりやすいところ、レース中にはお互いが細かい観察を繰り返す駆け引きが繰り広げられるところが魅力です。テクニカルな能力が求められ、スキーがうまい選手が活躍する種目。ハイスピードの中でテクニックを試す勇気や好奇心が求められる、スキーの究極の遊びとも言われる競技です。

Q. 競技に出会ったきっかけは?

もともとはアルペンスキー競技をやっていました。トレーナーの知識を持ったコーチを目指そうと大学でスポーツを学び、就職もあり一度引退を考えました。ですが、もう一度やりたい!と思い大学4年生の冬に休学をし、スキーを教えるアルバイトを始めました。やるからには目標を立てようとスキーの原点に返るべく「スキーとは」をインターネットで検索(笑)。すると最初に「スキークロス」という競技が出てきて調べたら興味が湧いて。たまたま高校の先輩が運営するスキークロスのトレーニングキャンプに参加する機会に恵まれ、本格的に競技をやってみようと思ったのがきっかけです。いろんな偶然が重なって出会いました。

Q. コーチを目指すきっかけや、そのプロセスについて

選手を引退し、スキーからは離れていましたが、2020年の春に転機がありました。留学経験で得た英語力とスキーの知識を併せ持つことからスキークロスチームの女性コーディネーターの方から声がかかり、セクレタリーの仕事を頼まれました。その年の10月からは現場でセクレタリー兼コーチとしてワールドカップ、世界選手権に帯同することに。現場では選手たちが真摯に競技に向き合う姿を見て刺激をもらったと同時に、レースを見ながら分析するのが面白いと感じるようになりました。その後、チームが新体制になるタイミングでコーチをやってみようと決めました。コーチとして多くの仕事をこなす中、再びチーム体制が変わることになり今季からはヘッドコーチとして活動しています。

Q. コーチングをするうえで、大切にしていることは何ですか?

「聞くこと」を大切にしています。相手(選手)の話をどれだけ聞き出し、掘り下げることが出来るか。そして話を聞いていく中で必ず一つ提案するように心がけています。意見を聞くだけではなく、次はこうしてみたらどうか、という提案を盛り込む。当初は技術や戦略ばかり考えていましたが、話をよく聞くことで具体的な提案ができるし、選手たちが迷走しがちな時こそ、話すことで解決策を見つけていくというスタイルが生きてくると思います。

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PROFILE INTERVIEW

プロフィールインタビュー

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全日本スキー連盟

原田 千耶子
CHIYAKO HARADA

専門競技:スキー/スキークロス

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Interviewer's Comment

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インタビュアー:沼部 早紀子

インタビューの後、思わずスキークロスの動画を見て千耶子さんの話してくれた競技の魅力がとてもよく分かりました。留学してしまうくらいスキーが大好きで、スキークロスの選手となった後も多くの困難を乗り越えてきた千耶子さん。その経験と行動力は、確実に現在のコーチングに生かされているのだろうと感じました。競技との出会いもコーチへの道のりも、ふとしたきっかけや偶然が重なっているように思えますが、それぞれ巡ってきたチャンスを確実につかんでいるのは決断力と行動力があってこそだと思います。素敵な笑顔の裏にパワフルな仕事ぶりが伺え、もっとお話を聞きたいと思ってしまいました。同い年で似たような経験もあり親近感が湧きましたが、コーチとしてリスペクトしています!

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